会社設立準備

事前準備

会社を設立するにあたり事前に準備しておくこととしては以下の作業が挙げられる。

i. 目的の調査

「目的」とは会社が営む事業内容のこと。会社は定款に記載された目的の範囲内でしか活動を行うことができないため、はじめにしっかり検討を行う必要がある。新会社法では、これまでに求められていた目的の具体性の要件が廃止され自由に表現できるようになった。

ii. 類似商号の調査

「商号」とは会社名のこと。会社を設立しようとする住所に同一商号が存在しなければ登記できる。(従来は同一市町村に同一業種の他人が登記した商号がある場合は禁止)

iii. 許認可事項の有無の確認

会社設立後、実際に事業を始めるにあたって、事業内容によっては官公署の許認可や届出が必要な場合もあるため、事前に確認しておくことが望ましい。(例:有価証券や不動産に関する投資顧問業、古物販売業等)

iv. 外為法上の事後報告及び事前届出の要否の確認

日本に拠点を設立する際には、原則として設立後 15 日以内に日本銀行へ事後報告(あるいは事前届出)が必要となる。詳細については日本銀行へ問い合わせてもよいが、 プロフェッショナル に相談する場合が多い。

v. 個人の印鑑作成及び印鑑証明取得

会社の代表取締役などに就任する者は、個人の実印(居住地を管轄する役所に登録した印鑑)を作成する必要がある。日本では署名に代えて記名捺印をすることにより本人であることを示すことが一般的。会社登記前に準備しておく必要があるが、印章屋にて 2 万円程度から作成可能。また、実印であることを証明する印鑑証明(役所から発行を受ける)も設立手続きを進める上で数枚必要となる。なお、印鑑証明は、外国人登録をしていなければ取得できないので注意を要する。 外国人登録をしていない場合、本国の公証人が発行した「サイン証明」で対応することも可能であるが、日数が掛かり手続きも煩雑なため、外国人登録、印鑑作成、印鑑証明書の順で取得した方が簡潔である。

vi. 会社の印鑑作成

会社名がほぼ確定したら、会社の印鑑を作成する。通常は代表印(=会社の実印)、使用印、社判の 3 本セットを作成する例が多い。印章屋にて 2 万円程度から作成可能。代表印は会社の代表者が登記所に届け出る印鑑のこと。個人印との兼用も可能であるが一般的には別にする。使用印は主に銀行取引の際に使用する印鑑。社判は領収書や請求書を発行する際に社名の上から押印する角印。

vii. 払込取扱銀行の決定

会社設立の場合には、原則として出資金を銀行に払い込む。銀行に「残高証明」を発行してもらい、登記の際に登記所へ提出する。(従来は払込金全額が保管されていることを証明する「株式払込金保管証明書」を発行してもらう必要があったが簡略化された。)